ボツリヌストキシン製剤とは、ボツリヌス菌が作る毒素を利用して作った薬で美容外科領域で多く使用されており、商品名としてはボトックスが有名です。
噛み締めによる歯の破折、歯の被せ物の破折、歯の痛みになどの症状に対して噛み締める筋肉にボツリヌストキシン製剤を注射することによって噛み締める力を弱くして症状を改善させます。
くいしばりが強く、マスウピースでは対応困難であったケースにも効果が期待できます。
施術は噛み締め時に収縮する筋肉に注射で直接薬剤を投与します。噛み締め時に収縮する筋肉はいくつかありますが、発達した咬筋に注射することが多いです。噛み締めた時にエラが張ると言われる部分です。
作用機序は、運動神経と筋肉が接合する神経筋接合部の神経終末という部分からのアセチルコリンの放出を抑えることによって筋肉の動きを弱くします。